死神の浮力を読む

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「死神の浮力」読みました。
伊坂幸太郎サンの本は、引用や登場人物の台詞がおもしろくて、今回特に個人的にタイムリーな事柄が多くて、うんうん唸りました。

なんとなくこの頃の世の中を見ていて、「ああ、人は平和じゃいられないのだ」ということを感じておりまして、そんなことが会話のなかにあったりして。

人間は平和や安静、正気と呼ぶ状態を一応好ましいものとしているにもかかわらず、それが長く続くと、飽きて憂鬱になったり、倦怠を催す

これは主人公が<渡辺先生>の言葉を引用している場面。
その後の会話の内容は大体こんな感じ。

平和に飽き、退屈さが生まれ、退屈さが不安を生み出し、集団は怯え、抗争や戦争が起こる。そして、それが終わるとまた、穏やかに…

まさに今、「集団は怯え、抗争や戦争が起こる」手前の状態じゃないか、と思うわけで。

僕らは平和の中で平和が尊いものだと教えられ育ってきたので、やはりどこか鈍感なのだと思う。世界や歴史を見れば、戦争ばかりじゃないか。つまり平和でいる状態はとてもめずらしい。実はみんなが「無理して頑張って平和している」のに、生まれてからそこにあったものだから、そんな「無理してる」なんて思えなかったわけで。「尊い」のは分かるけど「みんな平和好きなんだから大丈夫でしょ」という、ズレた感じ、分かりますかね。

現在、平和な状態に耐えられなくなっている人たちがたくさんいますよね。あっちの国でも。近くの国でも。この国のなかにも。

これが異常なことではなく、実は当たり前のことだと考えると、やっぱり悲しいですが、ストンと納得できる部分もあったりして。

その他「死」に関する会話とか、その辺もすごくよかったです。「死」に関する会話がすごくよかった、てのもどうかと思うけど。

本の感想になっていませんが、伊坂サンの本でつまらないってこともないと思うので、安心してください。サラバ。

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