2020-11

日常

記憶を辿る〔第六回〕最終回

小谷田商会には入ったことがない千寿堂には思い出がある。小学生の頃、初期ドラゴンボールのカンペンへの所有欲が異常で、どうしても2個欲しかった。でも2個買うのは変に思われると子供なりに思ったんだな。おばちゃんに「と、ともだちの分だから…」と言い...
日常

記憶を辿る〔第五回〕

公園の脇を行く。この道を登って八津池まで行こうと思う。勾配のきつい斜面の茶畑。さぞ作業が大変だろうと生まれてはじめて思った。風景の一部だったんだな。ジュノーという名前、いいな。音からなのか、字からなのか。どんな意味なんだろう。八津池。ここに...
日常

記憶を辿る〔第四回〕

曲がり角というのも意外と記憶に残るものなのだなと、この写真を見ていて思った。この坂を登った記憶で一番濃いのは、20代の頃明け方のバイト帰りにマフラーがうるさいからとバイクのエンジンを切って押して登ったこと。なぜそんなことを思い出すのか分から...
日常

記憶を辿る〔第三回〕

左上のバーベキュー場で声が聞こえる。大人と子供。子供会か、何かのグループか。自分はこんな何も無いところでカシャカシャと写真を撮っているので不審に思われているだろうなとビクビクしていた。話し声が聞こえるのになぜか静かに感じる。グランド。入口に...
日常

記憶を辿る〔第二回〕

森の中を抜けたところ。ああ、ここ。懐かしさと違和感。わーっと押し寄せて来るような、でも掴みどころが無いような。記憶が薄れているだけか。どこかで聞いたが人の頭に全ての記憶は残っているらしい。忘れているように見えて、実は取り出せないだけだと云う...
日常

記憶を辿る〔第一回〕

この駅に降りたのはいつ以来だろう。思い出せない。このお店の左隣り、ロータリーの角は本屋だったと思う。少し薄暗い本屋で、如何わしい本を買うのに最適と思われた。店の奥に闇があるようで、すごく奥行きがあるように思えたり、しかし狭かったような記憶も...
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