ミスター・ヴァーティゴを読む2


ミスター・ヴァーティゴをまた読みました。前回もブログに書いたんですが、どんなことを書いたか忘れてしまった。それを確認せずにいざ。書いてみます。

この本、愛すべき物語、愛すべき登場人物達。

老ウォルト氏が自伝として書いている体でお話が進んで行きます。
イェフーディ師匠という人が空の飛び方を教えてくれるという。生意気なウォルトくんが、賢い少年の割り切りの良さで修行を続ける。

更正し、ついに空を飛ぶことができるんですが、その過程がとてもいいんです。成長してゆく様子が見事に、おかしく、やさしく、愛情豊かに描かれている。

登場人物みんな好きになっちゃう。イェフーディ師匠は自分の師匠のような気がしてくるし、イソップは頼れるやさしい兄貴。マザー・スーはいてもらわなきゃ困るし、ウォルトは、ウォルトのセリフがいいんだよな。ウォルトの切れの良いジョークを交えたお洒落?なセリフが、こいつ憎めないやつ!となる。

例えば脱走してフラフラの状態で偶然ミセス・ウィザースプーンの家に辿り着いた時。

突然押しかけてすみません。俺、ウォルター・ローリーと言いまして、九歳になります。妙なことを訊くと思われるでしょうが、ここがどこなのか、教えていただけないでしょうか。どうやら天国らしいという気がするのですが、それは筋が通らないと思うんです。さんざんあこぎな真似をやってきた俺ですから、行きつく先は地獄だろうとつねづね思っていたんです

とかね。ミセス・ウィザースプーンも素敵な人です。

この本、翻訳が明らかに素晴らしいです。原文読んだことないのに翻訳が素晴らしいってそれこそ筋が通らない気がするけど、とにかく素晴らしい。あちこちで胸が熱くなって、ジンジンします。

そして、そしてこのお話はウォルトの人生を描ききる。油断してるとやられます。うれしいこと、悲しいこと、たくさんあって、つい自分の人生について考えてしまいます。俯瞰する。どこか虚しいような。自分は今どのへんだろうか。とかね。驚いて恐縮するほどの幸運が転がり込んで来ないかな〜。いやいやそれは、ちょっと、え?いいんですか?いいんですか!?

ねー

というわけで、とってもおすすめです。